新治市民の森から梅田川縁の道 2016.08.05(金)快晴

 新治(にいはる)市民の森には、横浜の原風景といえる里山と谷戸の景観が多く残されています。3回目の訪問となりますが、今回はそのあと森の東側を流れる梅田川縁(べり)の道を梅田川遊水地、三保念珠坂公園へと辿ります。

 起点は、JR横浜線・十日市場駅南口です。
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 十日市場小学校前交差点の手前にある雑木林の中からは、ウグイスの鳴き声ホーホケキョが聞こえます。

 新治里山公園の北端へは、駅から徒歩16分です。南向き斜面の左手前がハーブ畑、その奥に栗林、階段の右側が竹林です。階段下の建物は管理棟で、その奥の中景が新治市民の森です。
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 階段から傾斜面に変わると右側にある旧奥津邸の案内図です。(写真をクリックすると大判になります)
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 旧奥津邸の長屋門です。前回訪問時(2012.05.07)には、ラン科のシラン(紫蘭)が紫色の花を咲かせていましたが、今回はアオイ科の芙蓉(ふよう)が白桃色の花で迎えてくれます。
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 長屋門の右手前にある不思議な石像は、今回もお変わりありません。
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 旧奥津邸の主屋(おもや)です。他の建物は前回の記事に譲ります。
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 いよいよ、新治市民の森の旭谷戸(あさひやと)の入口「地点番号C-1」です。(以下、C-1と略す)
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 左側に案内板がありますが、ここでは前回(2012.05.07)訪問したときの案内板を載せます。(写真をクリックすると大判になります)
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 少し奥にはヒガンバナ科のキツネノカミソリ(狐の剃刀)が咲いています。
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 ユリ科のウバユリ(姥百合)も咲いています。花が咲く頃には葉が枯れる、葉(歯)がないということで姥の名が付いたそうですが、実際には葉はあります。
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 B-2へ戻り、「B旭谷戸ルート」を西へ向かいます。「旭谷戸」には、谷戸田や畑がモザイク状に広がります。
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 水田の前景として咲くのは、ユリ科のヤマユリ(山百合)です。
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 B-4から山道を登れば、「曲坂(まがりざか)」と呼ばれる、丸太がごろごろと敷かれた坂になります。昔は重要な作業道として三保町大林、旭区上川井へ通ずる急な坂道であって、行きは牛車の牛が膝をついて登り、下りは輪止めをしなければならないほど難所の坂であったそうです。
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 山道が登り坂から平坦な尾根道に変わり、木漏れ日が差し込んできます。
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 やがて、どんと抜けるような青空が広がり開放的な草原へ出ます。
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 見晴しのA-7からは、東北東の方角しか遠望できません。ツクツクボウシとカナカナ(ヒグラシの別名)の単独の鳴き声は、ミンミンゼミとアブラゼミの多重奏の中でも強く響き渡ります。
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 「A-8みはらし広場」の一画には、真新しい「にいはる 森工房」を発見しますが、この日は閉館です。 注.8月21日(日)に夏休み子供工作教室を開催予定とのこと。
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 ここまで来て、冒頭で古い案内板を敢えて紹介した理由を明かします。実は、前々回(2010.07.08)と前回(2012.05.07)の訪問時には、冒頭の案内板にあるとおり「森の工房」はA-6に存在しました。その後、A-6の工房は廃され、A-8に移転新築されたようです。前々回は「本日休館」、前回は「当工房は都合により当分の間休館します」という張り紙が、扉に貼られていました。

 森の工房が消えたA-6地点の手前で、「丸山(まるやま)」を巻く分岐点にはユーモラスな木像があります。木像の後ろの雑木林を遠くから見ると、丸い山に見えるのでそのまま名付けられたそうです。
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 昔、測量をした土地の名残とされる「A-5検見坂(けんみさか)」を下り、「C-3油窪(あぶらくぼ)」では、イネ科の孟宗竹の林を抜けます。
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 つぎは緩い下り坂ですが、「C-6向山(むこうやま)」ではスギやヒノキが多く植えられていて、林床にはイネ科の隈笹(くまざさ)が一面に生えています。隈笹がまとまって生育しているのは、緑区ではここだけとのことです。
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 新治小学校の西側にあたる山道では、またキツネノカミソリが咲いています。その名は花弁の形ではなく、芽吹いた直後の葉の形からきたそうです。ところで、 薄紫色の花が咲くタヌキノカミソリ(狸の剃刀) もあるそうですが、まだお目にかかったことはありません。
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 C-5、B-1の順に新治市民の森から出ます。B-1の角で咲くキク科のコスモス(秋桜)の右奥には、旧奥津邸が見えます。
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 右折して森の東側を南北に流れる梅田川へ向かいます。新治恵みの里ではキク科のヒマワリ(向日葵)が満開です。後景は新治市民の森です。
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 梅田川に架かる一本橋です。一級河川の梅田川は恩田川の支流で、恩田川は鶴見川の支流です。奥が上流方、手前が下流方です。
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 一本橋の下流側には、旧河川敷を取り込んで整備された梅田川「一本橋メダカひろば」があります。水辺に近づけるように歩行者デッキが設けられた親水広場になっていて、元気な幼児たちが水遊びに興じています。
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 サギ科のアオサギ(青鷺)が川面から飛び立てば、親子が歓声を上げます。
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 梅田川の左岸を上流へ遡りますが、対岸に続く斜面林には「渓流の宝石」ともいわれるカワセミ(翡翠)が棲んでいるそうです。
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 写真右端のおたき橋(緑色)の下流側対岸には、杉沢堰(せき)があります。中央の石垣の奥に堰があり、左端には懸樋(かけひ)が見えます。
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 杉沢堰の解説板です。この堰は、「横浜市の歴史的建造物」に登録されているそうです。(写真をクリックすると大判になります)
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 解説板の写真では谷戸からの水が、おたき橋を右から左へ渡り、いったん堰に溜められてから懸樋の下を梅田川に流れ落ちています。現在は、おたき橋の上も掛樋も水が流れていないため、堰からの越流はありません。
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 おたき橋の上から、左の梅田川橋が架かる梅田川と、右のくるみ橋が架かる支流の合流点を見通します。
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 くるみ橋の上流側には、「オニグルミの木」があります。クルミ科の鬼胡桃(おにぐるみ)は、日本原産のクルミです。
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 つぎは梅田川の左岸にある梅田川遊水地です。(写真をクリックすると大判になります)
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 梅田川遊水地の北端からの眺めです。右(西)側は新治市民の森です。
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 新治市民の森を背にして、梅田川遊水地の西端からの眺めです。奥の道路を挟んで見えるブロック積みの建造物は、三保第二雨水調整池です。
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 最も上流にある梅田川親水広場は、水際まで草地になっていて水辺に近づきやくすなっています。この梅田川親水広場の東側斜面にある、三保念珠坂公園の階段に取り付きます。
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 斜面を登りきったところが三保念珠坂公園の正門です。
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 終点のJR横浜線・中山駅南口には、三保念珠坂公園から徒歩31分です。
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<付録>
 かつて、地点番号A-6にあった「にいはる 森工房」。(撮影2012.05.07)
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◆新治市民の森と旧奥津邸 2012.05.07(月)薄曇