三菱一号館美術館(コンスタブル展) 2021.04.06(火)晴

 東京・丸の内の三菱一号館美術館で、2月20日から5月30日まで開催中の「コンスタブル」展を観に行きます。副題は「光を描く、空気が動き出す。」です。
 30分刻みでウェブ日時指定予約してから入館します。なお滞在時間の制限はありません。

 主催者によると、「19世紀イギリスの画家ジョン・コンスタブル(1776-1837年)は、一歳年長のJ. M. W. ターナー(1775-1851年)とともに自国の風景画を刷新し、その評価を引き上げたことで知られる。 ターナーが絶えず各地を旅して、国内外の景観を膨大な数の素描に収めたのとは対照的に、コンスタブルは、ひたすら自身の生活や家庭環境と密接に結びつく場所を描いた。 故郷サフォーク州の田園風景をはじめとして、家族や友人と過ごしたソールズベリー、ハムステッド、ブライトンなどの光景を写した生気あふれる作品の数々は、この画家が何を慈しみ、大切に育んだのかを雄弁に物語ってやまない。日本では35年ぶりとなる本回顧展では、世界有数の良質なコンスタブルの作品群を収蔵するテート美術館から、ロイヤル・アカデミー展で発表された大型の風景画や再評価の進む肖像画などの油彩画、水彩画、素描およそ40点に加えて、同時代の画家の作品約20点を紹介する。 国内で所蔵される秀作を含む全85点を通じて、ひたむきな探求の末にコンスタブルが豊かに実らせた瑞々しい風景画の世界を展覧する」とあります。

 最寄り駅のJR東京駅や有楽町駅から徒歩5分で着きます。複数の地下鉄の駅も近くにあります。

 美術館の正面入口は、西側に広がる中庭に面しています。
DSC04086.JPG

DSC04087.JPG

 本展のリーフレットの表と裏です。(写真をクリックすると大判になります)
IMG_20210406_0001.jpg

IMG_20210406_0002.jpg
 裏面の右上の絵は、ジョン・コンスタブルの自画像です。

 会場内は撮影禁止のため、主な展示品の備忘録です。

-----------
・展覧会は、つぎの5つの章により構成される。
 1「イースト・バーゴルドのコンスタブル家」、2「自然に基づく絵画制作」、3「ロイヤル・アカデミーでの成功」、4「ブライトンとソールズベリー」、5「後期のピクチャレスクな風景画と没後の名声」

1「イースト・バーゴルドのコンスタブル家」

 「フラットフォードの製粉所(航行可能な川の情景)」は、油彩・カンヴァス。フラットフォードの橋の脇から、コンスタブル家の製粉所を遠方に眺めた情景である。ストゥーア川を上ってくる2隻の平底荷船が水門を通過し、牽引用の馬から網を外して橋の下をくぐろうとしている。作品の大部分は、コンスタブルが結婚しロンドンに居を構える直前の1816年の夏に現地で制作されたが、おそらく下描きは、透写図をもとに事前にアトリエでなされたと思われる。本作品は、画家になるきっかけをくれたストゥーア川沿いの風景との愛情を込めた別れを表した作品ともいえ、馬に乗る少年は、この土地で過ごした画家の少年時代そのものとみなすことができる。
 なおこの作品(部分)は、リーフレットの表面に使われている。

2「自然に基づく絵画制作」(省略)

3「ロイヤル・アカデミーでの成功」(省略)

4「ブライトンとソールズベリー」(省略)

5「後期のピクチャレスクな風景画と没後の名声」

 「ウォータールー橋の開通式(ホワイトホールの階段、1817年9月18日)」は、油彩・カンヴァス。1817年の夏、ロンドンのウォータールー橋の開通式を見た画家は、現地で数点の簡略な鉛筆デッサンを残した。しかし完成までにはさらに15年の年月を要した。本作品は1832年のロイヤル・アカデミー展に出品され、ターナーの海景画《ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号》と隣り合わせで展示された。ワーテルローの戦いから2年後に催された新しい橋の開通式で、摂政皇太子(後のジョージ4世)は画面の左側のホワイトホールの階段から王室用の船に乗り込み、画面右奥に見えているウォータールー橋の南端まで、短い川の旅を行った。コンスタブルはさらに、橋から上がった祝砲や、川の両側に並んで見物する群衆まで描き込んでいる。遠くに見える橋の向こう側では、ロイヤル・アカデミーの本拠地であったサマセット・ハウスの長い建物の正面が陽光に輝いている。 注.「摂政」は、君主に代わって政治を行うこと、またその人。
 なおこの作品は、リーフレットの裏面下段の右側に使われている。

 「ヘレヴーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号」は、本展においても上の作品と隣り合わせで展示されたターナーの作品、油彩・カンヴァス。ターナーは画業の早い時期から海の絵を得意とし、作品はロイヤル・アカデミーで高く評価されていた。1832年のロイヤル・アカデミー展においてターナーは、自作よりもサイズが大きく、物語性に富み、暖色を用いたコンスタブルの作品の方が、寒色系でサイズも控えめな自分の海景画よりも、観客の注目を集めるのではないかと、懸念したのだろう。開幕前の最後の手直しが許される「ヴァーニシング・デー」に、作品の前景に明るい赤の絵具の塊を描き、それをブイの形に仕上げた。 注.「ヴァ-ニシング・デ-」は、最終仕上げの日。
 なおこの作品は、リーフレットの裏面下段の左側に使われている。

 「虹が立つハムステッド・ヒース」は、油彩・カンヴァス。1820年代に、コンスタブルはハムステッド・ヒースでたびたびスケッチを描いた。ハロウ自治区に向かって西の方向を見晴るかすブランチ・ヒル池の眺めは、収集家の間で極めて人気の高い主題となったため、この構図を土台にした作品を何点も制作している。本作品はこの主題を扱った最後の1点である。初期のように自然主義に従って忠実に描くことはなく、本作品ではハムステッド・ヒースには存在したことのない風車が加えられている。虹もまた、コンスタブルの後期作品において際立った特徴となっている。
 この作品は、リーフレットの裏面中央に使われている。

 さらにこの作品は会場の最後に展示されており、唯一写真撮影が許可されている。(写真をクリックすると大判になる)
DSC04093.JPG

-----------

 順路は3階を観てから2階へ下ります。その合間に3階の通路から中庭を見下ろします。
DSC04090.JPG

 2階へ下りて振り返れば、明り取りの窓が輝いています。
DSC04094.JPG

 中庭では、バラ科の染井吉野(そめいよしの)の花が散りながら葉桜になります。
DSC04088.JPG

DSC04089.JPG

<関連記事>
◆上野の森美術館(ゴッホ展) 2019.11.12(火)快晴
◆横浜美術館(ルノワールとパリに恋した12人の画家たち) 2019.10.02(水)快晴
◆東京都美術館(コートールド美術館展) 2019.09.19(木)快晴
◆国立西洋美術館(松方コレクション展) 2019.08.09(金)快晴
◆横浜美術館(モネ展) 2018.08.21(火)快晴
損保ジャパン日本興亜美術館(ターナー展) 2018.06.05(火)曇
◆国立新美術館(至上の印象派展) 2018.03.23(金)晴
◆国立西洋美術館(北斎とジャポニスム展) 2017.12.07(木)快晴
◆東京国立近代美術館(MOMATコレクション展) 2017.10.04(水)曇
◆三菱一号館美術館(レオナルド×ミケランジェロ展) 2017.08.03(木)曇
◆松岡美術館(印象派・新印象派展) 2017.07.04(火)曇
◆三菱一号館美術館(オルセーのナビ派展) 2017.04.20(木)晴
◆東京富士美術館(とことん見せます! 富士美の西洋画展) 2017.01.17(火)晴
◆東京都美術館(ゴッホとゴーギャン展) 2016.10.26(水)快晴
◆横浜美術館(メアリー・カサット展) 2016.08.24(水)晴
◆国立新美術館(ルノワール展) 2016.08.3(水)晴
◆東京国立博物館(古代ギリシャ展) 2016.07.29(金)快晴
◆東京都美術館(マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展) 2015.10.09(金)快晴
◆国立新美術館(ルーヴル美術館展) 2015.03.18(水)曇
◆東京都美術館(新印象派展) 2015.02.10(火)快晴
◆国立西洋美術館(モネ展) 2014.01.23(木)快晴
◆国立西洋美術館(ミケランジェロ展) 2013.10.17(木)晴
◆東京都美術館(レオナルド・ダ・ヴィンチ展) 2013.06.18(火)曇
◆国立西洋美術館(ラファエロ展) 2013.04.17(水)雲